新潟県は、日本海を望む広大な土地に、幾多の清流を抱える渓流釣りの聖地であると私は認識しています。その山間深くから流れ出す水は、イワナやヤマメといった在来種をはじめ、多様な渓流魚を育む豊かな生態系を形成しており、我々アングラーに尽きることのない探求の機会を与え続けているという現実があります。本稿では、そうした新潟県内において特に渓流釣りの魅力に溢れる河川を選りすぐり、それぞれの特性や主要な対象魚、そして遊漁における基本的な情報をまとめることで、皆様の釣行計画の一助となることを目的としています。私自身の経験からも、これらの河川は単なる釣り場としてのみならず、その流域に根差す自然環境や、その恵みを享受するために遵守すべき規則、さらには地域の文化を深く理解する場であると悟りました。豊かな釣果を求める一方で、遊漁券の購入や禁漁区の確認、そして何よりも自然に対する深い敬意を抱くことが不可欠であり、そうした配慮こそが、釣果以上に豊かな体験をもたらすという側面があるのです。本記事が、読者の方々が新潟の渓流が持つ奥深さに触れ、安全かつ倫理的な釣りの実践へと繋がることを切に願うばかりです。
荒川
新潟県村上市を流れる荒川は、イワナ釣りの聖地として名高い名渓です。開豁で澄んだ美しい流れと、広い瀬や深い淵が連続する変化に富んだ渓相が魅力。特に源流部は手つかずの自然が残り、ヤマメと共に尺上の大型イワナも期待できる夢のような釣り場です。ベストシーズンは桜が散る5月の連休頃からで、遊漁期間は4月1日~9月30日。日券1、000円、年券5、000円で渓流釣りが楽しめます。ミミズでの餌釣りや毛バリ、ルアーなど様々な釣法が有効。熊の出没にも注意し、自然への配慮を忘れずに。河口ではシーバス、夏の時期にはアユ、春にはサクラマスも狙える多様な魅力を持つ河川です。
能生川
能生川(新潟県糸魚川市)は河口から上流約10kmが遊漁区間で、アユ、ヤマメ、イワナ、カジカ、ウグイ、サケが狙える河川です。河口部はアユの友釣りが盛んで放流魚中心ながら天然遡上も見られます。ヤマメ・イワナは上流で3〜9月、アユは7〜10月、サケは11月限定。遊漁料は日券2、000円・年券7、000円(能生内水面漁協)。渇水や増水で状況が変わるため天候確認と早朝釣行がおすすめです。
鯖石川
新潟県柏崎市を流れる鯖石川は、渓流から河口まで多様な釣りが楽しめる河川です。西之入川などの支流では、警戒心の強いヤマメや型の良いイワナが狙え、チョウチン毛針釣りやルアー、フライフィッシングで自然豊かな渓流釣りを満喫できます。晩秋には河口で落ち鮎に付くシーバスをビッグベイトで狙うことができ、本流やダムエリアはブラックバス釣りの隠れた名所としても知られています。多彩な魚種が魅力ですが、通年禁漁のエリアも存在するため、釣行前には必ず漁協の情報を確認し、ルールを守って楽しみましょう。
三面川
新潟県村上市を流れる三面川は、アユの友釣りで名高い名河川(アユ遊漁6/16〜11/30)で、3〜6月はサクラマス、10〜11月はサケの有効利用調査期間に釣りが可能。河口でのシーバス、上流域のヤマメ・イワナも魅力で、フライ・ルアー・友釣りと幅広く楽しめます。良型アユは20〜23cm級が中心。遊漁券や禁漁区間など漁協(三面川鮭産漁業協同組合)の規則を確認して釣行してください。
刈谷田川
刈谷田川(新潟県長岡市周辺)は、イワナやヤマメ、鮎をはじめブラックバスやライギョも狙える渓流河川。イワナは平均20cm前後で30cm級も期待でき、渓流釣りは春〜秋が中心、鮎は6月中旬からシーズン。刈谷田川漁協が管理し日釣券は鮎1、000円・雑魚800円。落ち込みや瀬脇に魚が溜まりミャク釣りや毛鉤、川虫・イクラが有効。放流も活発でヤマメ5、000尾・イワナ7、290尾が放たれており初心者にもチャンス。入渓しやすい所が多いが上流は岩場や藪が増えるため足元とダム放流の増水に注意し、釣行前に漁協で日券と情報を確認すると安心。
常浪川
新潟県東蒲原郡阿賀町を流れる常浪川は、渓流釣りの対象となるヤマメやイワナのほか、アユ釣りの名所として知られる河川です。特にアユは、向ノ島公園前から下流がポイント。近年は水量が少ないものの、水が増えれば良型の黄色いアユが期待でき、静かにオトリを泳がせ、広範囲を探るのが釣果を伸ばすコツです。渓流魚は3月1日から9月30日、アユは7月第1日曜日から10月31日まで楽しめます。遊漁料金は日券2、000円、年券6、000円(東蒲原郡漁業協同組合)。美しい自然の中で、多様な釣りが満喫できるでしょう。
胎内川
胎内川(胎内市)は飯豊連峰を源とする清流で、堰や瀬、三角州など変化に富むポイントが多く、アユの友釣りや上流域のヤマメ・イワナ、河口のシーバス、春のサクラマスまで多彩な釣りが楽しめます。アユは7/10〜9/30・10/8〜11/30、渓流魚は3/1〜9/30、サクラマスは3/16〜6/15(年券制・事前申込・定員あり・年券20、000円)。遊漁料は日券1、500円、年券6、000円。
破間川
破間川(新潟県魚沼市)はアユ、ヤマメ、イワナが狙える人気の渓流です。破間ダム下流はヤマメの魚影が濃く、上流の堰堤やゴルジュ帯では良型イワナが期待できます。遊漁は魚沼漁協の遊漁券が必要(鮎:日券2、750円・年券16、500円、渓流魚:日券2、150円・年券9、500円)。鮎は7/1~、渓流魚は3/1~解禁。禁漁区間やC&R、友釣り専用区があるため事前確認を。テンカラ・毛鉤・ルアー・餌釣りと多彩な釣法で自然を満喫できます。
魚野川
新潟県魚沼市を流れる魚野川は、清冽な水質と豊かな水量に恵まれた信濃川水系の河川です。渓流の女王ヤマメ、美しいイワナ、そして力強いファイトが魅力のワイルドレインボートラウトの宝庫として、全国の釣り人を惹きつけています。本流から多様な支流まで、変化に富んだポイントでネイティブトラウトを狙うことができ、尺を超える大物との出会いも期待できるでしょう。遊漁期間は渓流魚が3月1日からで、魚沼漁協の日券(2、150円)や年券(9、500円)で楽しめます。一部キャッチ&リリース区間が設けられており、美しい自然環境に配慮した釣りが可能です。夏の鮎釣りや秋の鮭有効利用調査など、年間を通して様々な釣りが楽しめる魅力あふれるフィールドです。
五十嵐川
新潟県三条市を流れる五十嵐川は、多種多様な魚が釣れる自然豊かなフィールドです。特に上流部はヤマメやイワナの宝庫として知られ、守門川合流点から塩野淵集落にかけては美しい渓相が広がり、渓流釣り師を魅了します。ニジマスも通年(2月を除く)狙え、放流ポイントも多数設定されており、キャッチ&リリースで力強いファイトを楽しめます。アユは友釣りやルアーで夏から秋にかけて満喫でき、晩秋には有効利用調査に参加してサケ釣りも可能です。ルールを守り、豊かな自然の中で多様なターゲットとの出会いを求めてみてはいかがでしょうか。
名立川
新潟県上越市名立区を流れる名立川は、豊かな自然に恵まれた河川で、特に渓流釣りの魅力に溢れています。支流の紫雲谷(ション谷)は、イワナ釣りの好ポイントとして知られています。両岸が高く切り立ち、美しい滝やナメが連続する渓相は、毛鉤を用いたイワナ釣りに最適。石の近くや滝つぼの巻き返しなどを狙い、下流から釣り上がれば良型のイワナに出会えるでしょう。春先には透き通るような色白で美しいイワナが釣れることもあります。また、本流では7月上旬からアユ釣りが盛んで、河口付近から上流まで友釣りで大アユを狙う楽しみも。渓流から本流まで、多様な釣りが楽しめる名立川は、一度訪れる価値のあるフィールドです。
渋海川
新潟県十日町市に位置する渋海川は、特にイワナ釣りで知られる美しい渓流です。国道403号線の台門橋付近から下流600mが主要なポイントで、アクセスも良好。上流域は山岳渓流の趣があり、豊かな自然の中で釣りが楽しめます。イワナ釣りのベストシーズンは、残雪が溶けて水温が安定する5月下旬から6月頃。エサ釣り、ルアー釣り、毛針釣りといった多様なスタイルで狙うことができます。岩の影や流れの変化がある場所が狙い目で、気配を消してアプローチすることが釣果に繋がります。ただし、5月上旬は水量が多く濁流になることもあるため注意が必要です。初めて訪れる際は、遊漁券の準備を忘れずに。自然との触れ合いを楽しみながら、本格的な渓流釣りを満喫できる魅力的なフィールドです。
清津川
新潟県十日町市を流れる信濃川の支流、清津川は、アユ、イワナ、ヤマメといった多様な魚種が釣れる人気の河川です。特に渓流釣りでは、春の雪代後には35~50cm級の大イワナが狙え、清津峡温泉から瀬戸口温泉にかけての区間が有望です。ヤマメも雪解け水が落ち着く頃から良型が期待でき、下流部では30cmオーバーも夢ではありません。アユ釣りは友釣りや毛バリを使ったドブ釣りが盛んで、良質なアユの風味は格別。自然豊かな清流で、餌釣りやルアー、テンカラなど様々な釣り方で楽しめるのが魅力です。釣行の際は、魚沼漁協または中魚沼漁協の遊漁券を忘れずに購入し、美しい景観と共に充実した釣りを満喫してください。












