魚種別の釣り方はこちらから。
→サバ、→アジ、→イナダ、→サヨリ、→シマアジ
カゴ釣りとは
カゴ釣りとはその名の通りコマセカゴを用いた釣法です。コマセカゴの中にアミエビ等の寄せ餌を入れて、ハリにはオキアミをつけるか擬餌針を使います。仕掛けが水中に入るとコマセカゴの中の寄せ餌が放出され、それに集まってきた魚に付け餌を食わせるという算段です。サビキ釣りと似ていますがカゴ釣りではウキをつけるので遠投することができより広い範囲を攻めることができるのが特徴です。
カゴ釣りで釣れる魚
カゴ釣りで釣れる魚は多彩で、アジ、イワシ、マサバ、ゴマサバ、ブリ(ワカシ、イナダ、ワラサ、ツバス、ハマチ、メジロ、ワカナゴ、ヤズ、フクラギ)、ヒラマサ、メジマグロ、イサキ、シマアジ、マダイ、クロダイ、メジナなどが狙えます。特にメジャーなターゲットはイナダ等の青物、回遊魚となっており、夏から秋がメインシーズンですが、マダイなどは冬や春にも狙えます。
カゴ釣りで使われる竿
カゴ釣りでは基本的に2~5号の磯竿と呼ばれる種類の竿を使います。磯竿は主にクロダイやメジナ等の上物を釣るために開発された竿で、長くしなやかなのが特徴です。長さは3~6m代までありますが、5.3mが標準的な長さとなっています。長い方が遠投には有利なのですが、取り回しが難しく釣り場の状況によっては使い辛いのではじめて買うなら標準的な長さがよいでしょう。女性や体格が小さめの方は4m代を使うのもありだと思います。号数はアジやイワシなら2号、中型青物やマダイを狙うなら3、4号、大型の青物・マダイには5号といった感じで使い分けます。カゴ釣りでは、伊豆や神奈川の一部で盛んなのですがスピニングリールでなく両軸リール(ベイトリール)を使って遠投するスタイルがあり、両軸リール専用ロッドも販売されています。→おすすめのカゴ竿
カゴ釣りに適したリール
リールは使うラインを200m巻ける大型のスピニングリールまたは両軸リールを用意します。大物にも対応できるようある程度しっかりとした性能のリールを選ぶのがいいでしょう。主なメーカーはシマノとダイワですが、両軸リールではアブ・ガルシア社製のものが人気です。→おすすめのカゴ釣り用リール
ライン
ラインはナイロンなら4~6号、PEなら1.5~2号がよく使われます。PEラインの方が同じ強度でより細いラインを使えるため当然飛距離は伸びるのですが、比重が軽く糸フケが出やすいので混雑している釣り場ではオマツリに注意しましょう。またナイロンラインと比べるとウキ止めが滑りやすいので2個つけるなどの対応をした方がいいと思います(PEラインは結び目から切れやすいので先端にリーダーとしてナイロンかフロロカーボンラインを接続しておいた方が安心です。)。両軸リールの場合はバックラッシュの問題からPEラインは余り使われないようです。
仕掛け
仕掛けには、大別して吹流し式のものと下錘式のものがあります。アジ、ワカシ、サバ等の青物には下錘式も効果的ですが、マダイや大型青物狙いには吹流し式が主に使用されます。→カゴ釣りの仕掛けについて
ウキ
カゴ釣りでは大きなカゴにコマセを入れて投げるので、ウキフカセなどで使うものよりも浮力の大きなウキを使用します。よく使われるのはカゴの錘の号数に合わせて6~15号までとなっています(個人的にはウキ12号、カゴ10号が遠投するのにベストな組み合わせだと思っています。)ウキのタイプとしては中通しのものと自立式のものがあります。どちらがいいのか簡単にはいえませんが遠投を意識する人は自立式の方を好んで使用するようです。おすすめなのが下の左から二番目のように発泡素材でできたもので、やや高価なのですが軽いので風によくのり飛距離がでやすくなってます。→おすすめのウキ
カゴ
カゴにも様々なタイプが存在します。
- 固定式
- カゴに空いている穴からコマセが出ていく(穴の大きさは調整できることが多い)。コマセの出は緩やか。
上下分離式→水中でカゴが上下に別れてコマセが出ていく。竿を煽ることで一気にコマセを出すことも可能。付けエサもカゴの中に一緒にしまっておけるので遠投中に外れる心配がない。 - 一発カゴ
- 仕掛けが海中で停止すると、留め具が外れコマセが一気に全部放出される。釣れるポイントがはっきりしている時に有効。同じように付けエサは内部にしまえる。
- ナイロンカゴ
- ナイロンで出来ている簡易なカゴ。タナが浅く、それほど遠投を必要としない時によく使われる。
小物類
- ウキ止め
- ウキがそれ以上上にいかないようにするために使う。ワンタッチでつけられるゴム式のものもあるが、ボロボロになって交換したくなった時に仕掛けを切らないといけなので普通のウキ止め糸がおすすめ(両軸リールではサミングの際にウキ止めで指を切らないように注意しましょう)。
- クッションゴム
- 魚が掛かった時の衝撃を和らげバラシにくくするために使う。無くても問題ないが、シマアジなど口の弱い魚を狙う場合にはつけといた方がよいと思われる。
- カラマン棒
- ウキとラインや仕掛けが絡むのを防ぐために使う。無くても致命的な問題はない。
釣り方
仕掛けを投入、しばらく流す、反応が無ければ改修してコマセを詰め直すというのが基本的な流れとなります。
1、コマセをカゴにつめる
まずは箸などを使ってカゴにコマセを詰める。あまり入れすぎると出が悪くなるので8分目程度にしておくのがよい
コマセにはアミエビを使う場合(アジ、中型青物)とオキアミを使う場合(マダイ大型青物)があり、ハリにはオキアミをつけるが、青物では擬餌針も使用される。
2、仕掛けを投入する
周囲に十分気をつけて仕掛けを投げ入れ(磯竿は長いので電線などに要注意)、ウキが立ったら糸ふけをとってアタリを待つ。仕掛けは流されていくものなので、混んでいる釣り場では周りの人と絡まないように配慮する必要がある。
3、ウキが沈んだらアワセを入れて取り込む
魚がかかればウキが沈むが、沈み方は魚種やサイズによって異なるのでウキをよく観察しておく必要がある。ウキが沈んだら、一呼吸おいてから竿を煽ってアワセを入れ、リールを巻いて魚を引き寄せていく。イナダ程度までならば抜き上げても問題ないが、大物がかかった場合はタモ網を使って取り込む。しばらく流してもウキが沈まない場合は、仕掛けを回収してコマセを詰めなおして再度投入する。